逆行列を掃き出し法により求める
逆行列を求める手順
対象となる行列(正方行列)の右横に同じ大きさの単位行列を置く。
左側の行列が単位行列になるよう、行列に対して行基本変形を行う。その際に同じ操作を右側の単位行列に対しても行う。
行基本変形は、まず行列の1列目に対して、1行目の要素が1、それ以外の行の要素が0になるような変形を行い、次に2列目2行目が1になるように、3列目3行目が1となるようにと順々に操作を行う。
処理の途中で1とすべき要素が0になった場合、0を1に変形する操作は存在しない(演算上はゼロ徐算になる)ので処理が行き詰まる。この場合は逆行列は存在しない。
最後の列まで行変形を行い、左側の行列が単位行列になれば、その時点で右側の行列は逆行列になっている。
行基本変形パターン
手順 ① 二つの行を入れ替える
手順 ② ある行を定数倍する(0倍以外)
手順 ③ ある行に他の行を定数倍したものを加える
逆行列を求める
本章では、以下の逆行列を求める処理は、JavaScriptコードを実際にクライアント上で実行し、結果を HTMLの Canvasに表示している。行列の定義はコードに記述するので、それを変更すれば、任意の行列の逆行列を求め、表示させることができる。行列の大きさは理屈上、上限はない。(ただし処理が長くなると、HTMLの Canvasタグの高さを増やさないと表示が切れてしまうので注意)
ソースコード
逆行列が存在しない行列
![[matrix_invert2.png]](/math/3/matrix_invert2.png)